ちょっと遅くなってしまいましたがお知らせです。2007年2月号をもって最終号を迎えるJavaWorldですが、少しだけお手伝いさせていただきました。
GPL Javaのインパクトを探る
まずはSpecial Report「GPL Javaのインパクトを探る」。これは何よりも星さんの記事が面白いです。客観的な歴史的事実に立ちつつSUNによるJavaOSS化 格闘の歴史を知ることができます。特に後半では、GPL化といっても、そこには曖昧さがある点も指摘され、これからおこる未来への予感が書かれています。オススメ。
で、ちょろっとだけコメントをさせていただきました。
JVM実装に選択肢が増える可能性がある。JBoss(LGPL)に対してGeronimo(ASL v2)が作られているように、サンのJava実装(GPL)に対してはApache Harmony(ASL v2)がその候補となるはずだ。
現状でもJVMは高機能化を行っています。近い未来には高度なクラスタリングやグリッド、ユーティリティといった技術も普通に利用できるようになると考えられます。これまでは小さな会社がコンポーネントを開発したとしてもJVMに組み込んで出荷するのが難かった(そもそもJVMを全部実装するのは不可能)。そこでOSSのJVM実装が求められていると感じています。この場合には商用利用可能、公開義務なしのライセンス形態のほうが利用しやすくなります。
OSSのアプリケーションサーバでいえば、JBossが採用しているLGPL(Lesser General Public License)が改変時の公開義務があり、Geronimoが採用しているASF(The Apache Software Licence)はBSD系で義務はありません。
SUN製のJVMは非常に高い品質を保っており、他のJVM実装よりも大きなアドバンテージを持っています。しかし、GPLとなると利用が限られてしまう可能性もあります。ここらへんはIBMのロッド・スミスさんのコメントにも現れています。結果としてApache Harmony(ASL)の実装に各ベンダーが協力する可能性もあるのではないでしょうか(だからと言ってIBMに寄り過ぎるのもなぁ)。
もう1つは、もっと現場よりの話。
また、サンの措置は、完成度が高まりつつある.NET技術への対抗とも考えられる。コミュニティは優れた技術よりも使いやすい技術を好む傾向があり、「真にオープンなJava」という立場は有利に働くだろう。
これがJavaの良さですからね。古い経験で申し訳ないですがVBからDeplhi(たぶん6とか7あたり)に移ったときにライブラリ内のコードまで見えて、その書き方がすごい勉強になったことを思い出します。.NET技術は完全にオープンというわけではないので、どこまでもある程度のリスクが付きまとう気がしています。
あ、このコメントは暗に.NET技術のほうがJava技術よりも優れていると書いているわけですが、たぶんそうです(w。来年あたりには完全にそうなるのではないでしょか。
Java新時代のスキルアップ術。
はぁ、写真でかすぎだよ(我ながら写真は自信がない)。えっと川原さんの写真がかっちょいい!(w。これさくらばさん撮影です。特に2枚目の講演している写真は粗さがいいなぁ。
僕のコメントの内容は相変わらずスクリプト系ということで。JavaSE6の正式リリースされたし、ぜひインストールして遊んでみてください。LLを理解するには触るのが一番です(ブラウザのJavaScriptでいいじゃんという話もありますがw)。
なぜJava専門誌がなくなるのか
ちょっと暗い話ですが、ちゃんと考えるべきだと思って最後に書いておきます。
これでJavaの専門誌は全滅です。当然、商業誌ですから広告が取れないことが最大の理由です(発行部数は直接の原因ではありません)。分かりやすい理由としては日経情報ストラテジーやITアーキテクトなど、予算に近い人が読む雑誌に人気が集まっている点があります。また、Javaそのものがコモディティ化した点もあるでしょう。
ですが、それ以上にOSS化の流れで広告費を出せないツールベンダーが多くなったことが考えられると思っています。頭数論にも書きましたが、
OSSは安価な選択ですが、それによってツールベンダーが崩壊しました。おかげで、これまでは手厚かった教育がなくなっています。初心者用の本が売れているのはツールの品質が下がったからに他なりません。OSSはデベロッパーの能力を上げたのでしょうか?格差が広がっただけなのかもしれません。
これって切実な問題ではないでしょうか。なにか新しい形での情報流通メディアが求められています。商業誌でもなくBlogでもなく。早くケアをしていかないと技術レベルの格差はより広がると感じています。
![]() | Java World (ジャバ・ワールド) 2007年 02月号 [雑誌] アイ・ディ・ジー・ジャパン 2006-12-22 by G-Tools |

