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ITアーキテクトはリーダーかマネージャーか

 先日、チェンジ・マネージメント・コンサルティングの森さんにお話をお伺いする機会があったときに、リーダーとマネージャーの違いについて、こういわれていました。

リーダーとは、変革を起こす人

マネージャーとは、複雑さに対応する人

 なんとなく腑に落ちたというか、やっぱり大きく異なる役割なのだなと納得しました。

 例えば問題が発生した場合にでも両者の行動は異なります。マネージャーはスケジュールやリソースを調整し「対応」プランを考えます。リーダーは問題を問題(悪いこと)と捉えずに、これを機会としてより最適な成功につなげようとする気がします。


リーダーは未来を見つめ、マネージャーは人を見つめる
 ちょっとググってみると色々見つかりました。All About コーチング・マネジメント ガイドの「あなたはリーダー? それともマネジャー?」では、マーカス・バッキンガム氏の『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』を引用しながら、

優秀なマネジャーはみな教育本能を持っていた。状況がどうあれ、彼らが最初に考えるのはつねに部下一人ひとりに係わること、その部下の成功を助けるために何ができるかということだ。

リーダーは未来に惹かれるということだ。リーダーは変化を待ちかね、進歩を待ちわび、現状に強い不満を抱いていてこそ、初めてリーダーなのだ。

 つまり、リーダーは未来を見つめ、マネージャーは人を見つめる。そして重要な「たったひとつのこと」として、

マネジャーの「たったひとつのこと」:「部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用する」

リーダーの「たったひとつのこと」:「普遍的なことを発見して、それを活用する」

 をあげています。


リーダーは正しいことを行い、マネージャーはことを正しく行なう
 他にもMax Wideman氏のLeader vs. Managerでは、マネージャーとリーダーシップがフォーカスすることをあげています。一部を抜粋すると、

Managers focus on Goals & objectives、Telling how and when、...Organization & structure、...Risk-avoidance、...

Leadership focuses on Vision、Selling what and why、...Challenging、...Innovating、Risk-opportunity...

 マネージャーが「目的と目標、どのようにいつ、組織と構造、リスクを回避」であるのに対して、リーダーシップが「ビジョン、なにをなぜ、チャレンジ、イノベーション、リスクは機会」となっています。そして、

Good managers do the things right

Good leadership does the right thing

 良いマネージャーは事を正しく行い、良いリーダーは正しい事をすると。


ITアーキテクトはリーダーかマネージャーか
 リーダーシップ論、マネージメント論というのは終わりがない話なのでこのあたりにして「ITアーキテクトはリーダーかマネージャーか」というのを考えてみます。結論から言えば、両方のバランスを求められるのだと感じています。

 何度も書いていますが「アーキテクチャ」、つまり構造というのは「あるものを、より小さな要素の組みあわせで表現する」ことです。これは有形、無形を問いません。家は床や柱や壁でできますし、経営方針はビジョンや戦略や戦術でできています。


 どのようなアプリケーションを創るべきか。これはリーダーとしての資質が求められます。ビジネスの中でITがもたらす価値を考え、ITによって変革をもたらすイメージを持つ必要があります。

 一方、作るべきアプリケーションは複雑です。この複雑なものをいかに構成するのか、そしていかに作り上げるのか、というのは複雑さに対処するマネージャー的な要素が求められます。


 僕が考えるITアーキテクトは、アプリケーション・アーキテクチャだけではなく、それを作り上げるためのマネージメントまでも含めた「プロジェクトのアーキテクチャ」を考える人です。


 アプリケーション・フレームワークだけ考えてITアーキテクトを名乗るなんてちゃんちゃらおかしい。そのフレームワークを使って、実際の作業をどのようにマネージメントしリスクを担保するのか。そこまで考えられないのであれば絵に描いた餅に過ぎないのです。
 逆にアーキテクチャがどうなっているかも知らないでタスク管理だけをするプロジェクト・マネージャーも変。管理すべき対象がどうなっているかもしれないのに数字遊びをして何が楽しいのでしょうか。


 そう思うとITアーキテクトはチームであるはずです。いかに優れたビジョンであっても現実にならなくては意味がなく、以下に優れたマネージメントでも創るものが悪ければ管理できない。ですからリーダーとマネージャーの互いの仕事が連携し合理的でなくてはいけません。

 変革を目指し複雑さに対処する。未来を見つめ人を見つめる。正しいことを正しく行なう。両立してこそプロジェクトが成功に導かれるのだと思います。

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2006年09月23日 15:00に投稿されたエントリーのページです。

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