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ITアーキテクトは中途半端なもの@デブサミDAY1

 デブサミ1日目に参加してきました。いろいろ楽しかったですが、自分のセッションについて。


 アーキテクチャクロニカルは、あっという間の90分で個人的にはすごい楽しめました。メンバーはIBMの榊原彰、ユニシスの牧野さん、そして3日前にアサインしたウルの河村さんと僕。ただ、僕自身も驚くほど「技術」的な話になりませんでした。結論めいた所だけメモ。


 現在のシステム開発というのは「開発者に依存したシステム開発の限界」に到達していると。これは登場する「様々なユーザーに対応しきれない」からです。昔はシステムを使うののは会社にいる10%ぐらいでしかなかったけど、今では全員(まさに子供から老人まで)が使うようになっています。こうした多様性に対して、これまでは標準化と汎用化という形で対応してきました。しかし、標準化は不満足を招き、汎用化はめんどうさを招いてしまった。

 だからこそ、これからは「良い意味でのあきらめ」が大切で、8割を開発して、最後の2割ユーザーに任せるといった態度が必要です。これはユーザー自身の変化をも招きます。パワーユーザーや自らデータを加工するようなエンジニアスキルをもったユーザーが増えてきます。

 こうした状況ではマッシュアップによる「自分専用アプリ」が1つの解決になりえます。そのためにはサービスはどこ?どう加工するの?といったことを支援する自立性のある仲介者が必要になるのです。


 こうしたアプリケーションをIBMでは「シチュエーショナルアプリ」と呼ぶそうです。これは一見エンド・ユーザー・コンピューティングの世界。でも、これまでとは違って外のWebサービスもOK。作るプラットフォームまで用意して、あとはユーザーに任せてしまうわけです。こうしたエンドユーザに依存する進むと、アジャイルのようなユーザーを巻き込む開発プロセスが非常に重要になります。

 ここでくるとビジネス・アーキテクチャという存在がフォーカスされているでしょう。ITはもちろん重要です。ですが、その上でのビジネス上の価値発見を促す役目がとても大事なる。過去から振りかえれば、ハードウェアからソフトウェア、そしてソフトウェアからビジネスへと価値はどんどんシフトしているわけです。


 講演後、IBM榊原さんとお話しさせていただいたのですが、その中で「ITアーキテクトは中途半端なものなんだよ」という言葉が印象的でした。ITアーキテクトは想像力が豊か過ぎても、技術的にとんがりすぎてもいけない。技術とビジネスの間で、もっともバランスがとれた所を選択する必要性がある。だから、とても中途半端になるしかない。その中庸さの中で個性を出していくことがITアーキテクトなんだと。そういう変な仕事なんだと。

 僕はITアーキテクトを「使うことと作ることを繋げる人」と言っていますが、その時に感じる中途半端さの感覚とリンクしてうれしかったです。IBMでITアーキテクトを束ねている人がいうのだから重みが違います。そんな中途半端な感じでいいんだなーと。


 正直に告白すれば、デブサミで僕が関わったコンテンツは集客が良くないのです。それは当然でデブサミに来る人々のど真ん中を狙っていないから。僕は今年のデブサミの「越境せよ」というキーワードがすごい好きですが、半歩ずれたところにあるものにすごい惹かれる。中途半端だけど可能性を感じるものにすごく興味がわいてしまいます。

 そういう意味でアーキテクチャ・クロニカルは自分としてのど真ん中、つまり、すごい中途半端になるネタをきちんと扱ったものです。だから、技術的なアーキテクチャの話は少しだけで「これからはビジネス・アーキテクトが大事だ」なんて議論になるのです。


 もちろん、デブサミの全コンテンツがこうでは成り立たないわけで、他のコンテンツ委員の皆さまのおかげで僕は楽しめるわけですよ。感謝しています。さて、明日も朝から(良い意味で)中途半端なセッションがあります。楽しみだ。

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コメント (2)

こんにちは。ITアーキテクトが中途半端という表現は私も共感できました。デザイナーの深澤さんの言われる、生活者が利用するという前提でいまだ提供されていない価値ある「ふつう」にも接点があるように感じました。

yusukeです。深澤さんの言う「ふつう」、つまり無理な力がかからないようにするというバランス感覚も通じるものがあるかもしれませんね。なるほど、これはよい気付きでした。ありがとうございます。

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2008年02月13日 23:58に投稿されたエントリーのページです。

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