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Web2.0時代のテクノロジー・トレンドセミナー(第2回)

※6/21 追記:資料のダウンロードができるようになっています。URLは末尾

 6/15にSUN主催で行なわれた「Web2.0時代のテクノロジー・トレンドセミナー(第2回)」に遊びに行ってきました(講師でもないのに、講師控え室に出没してごめんなさいw)。

 真ん中に用事があったので、聞けたのは栗原さんの「Web2.0は企業コンピューティングに何をなしえるのか - Web2.0 Enterprise Editionを目指して」と、藤井さんの「Web2.0を支えるインフラ・テクノロジー」の後半と、パネルディスカッションのみ。資料等は、のちほどダウンロードできるようになるようです。


Web2.0は企業コンピューティングに何をなしえるのか
 栗原さんの講演ですが、まずWeb2.0を「インターネットでの情報活用パラダイムの総称」としたうえで、オライリーのWeb2.0的サービスを引用して定義していきます。そして、こうしたWeb2.0の概念のうち、次のものは一般企業でも有効であろうと。

・集合知
・リリースサイクルの迅速化
・サーバ中心型コンピューティング
・マイクロトランザクション
・疎結合型アプリケーション連携
・イベント駆動型アーキテクチャ
・センマンティック・コネクティビティ

 僕が興味を引かれた言い方は「リリースサイクルの迅速化という観点において、スクリプティングがもたらされることで、エンドユーザー・コンピューティングが復活するのでは」ですね。そうそう、そうなんですよ。
 ダイヤグラムとスクリプトって、どっちがエンドユーザー・コンピューティングに有意義だと思います?もちろんレイヤーの問題もあるのですが片方だけでは不可能ではないかと感じています。もっとスクリプティングは注目されていい気がします。SOAと相性いいと思うのですが。

 イベント駆動型アーキテクチャというのはRSSのようなものをさしていますがSOAの話に繋がります。最近、ガートナーをはじめ、SOAはイベントドリブンになるべきだという論調が強くなっています。

 疎結合型アプリケーション連携というところではマッシュアップをあげていました。サーバアーキテクチャの俯瞰として、密結合から疎結合に向けて「サーバ統合 > データベース統合 > 分散トランザクション > SOA > コンポジットアプリケーション > マッシュアップ」 というようになっているという見方はなるほどでした。
 栗原さんの解釈としては、SOAはサーバアプリ間連携によるものでトランザクションをあまり気にしない。コンポジットアプリケーションはフロントエンドにポータルがいて統合する。そしてマッシュアップは、クライアント側で複数のサーバ機能を組み合わせている。特にマッシュアップはレポートやビュー専用であろうとのこと。

 あとはサーバ中心型コンピューティングの中で、論理的なP2Pモデルをサーバ集約型アーキテクチャで実現しているのが良いのであって、物理的にP2Pモデルになるのは必要ないのではないか、との認識を示されていました。これは、なんともいえないので僕は意見を控えます。

 全体を通じてですが、長期的な視点でWeb2.0とエンタープライズは融合していくということで、これは僕の見方とも同じ。詳しく見ていっても、SOAとの連携、集合知とマッシュアップへの注目など、ま、考えていることは似ています。

 というわけで100%理解できたし意外性もなかったので、自分の考えを補強するのに役立ちました。IT企業の人に説明するとき、既存のアーキテクチャの延長として説明した方が分かりやすいというのが収穫でした。

 あと、W2EE(Web2.0 Enterprise Edition)ですが「思いついたから言ってみた」ということで「深い意味はないし、JavaもJ2EEといわなくなったし」とのことです(今はJava EEですね)。


Web2.0を支えるインフラ・テクノロジー
 知っている情報ばかりですが、改めて説明しているのをみるとSUNがミドルウェアを無償化して、"運用のサービス化"というレイヤーに必死に行こうとしているのがわかります。Web2.0では、サービスや運用が重視されるというのは間違いない流れです。

 それからSDCN(Sun Developer Collaboration Network)の紹介もありました。これは開発環境をシンクライアント(SunRay)で提供しようという試み。環境はSUNが用意したデータセンター側のサーバに配置されており、カードをスロットに差し込むことで呼び出します。こいつのβテスターをやることになっているので、そのうちレポートできると思います。

 SUNが目指しているのはユーティリティ・コンピューティングです。サーバ資源を使った分だけ請求する。Sunの技術(チップ、ハード)が、すべてここに向けて最適化されていきます。省電力(ナイアガラ)やマイクロトランザクションでのスループット向上(T1)など。
 (儲かるかは分かりませんが)この動きは要注目だと感じます。ジョナサン氏が稀代の経営者といわれるか、それとも、というのは5年くらいで結論が出るでしょう。


パネルディスカッション
 講演者陣によるパネルディスカッション。SUN藤井さんの進め方がうまかったのですが「Web2.0で、どうやって儲けるのか」というのがメインテーマ。栗原さん曰く「Web2.0化は避けれらない流れなので、その中でビジネスチャンスを探すしかない」。

 面白かったのはリクルート。リクルートのビジネスは「広告主から効果に対して対価を頂いている」のだから効果さえ示せればいいと。だからフリーペーパーなど「無料にしても成り立つビジネスは存在する。特に広告の分野では」とのこと。
 そもそもリクルートは新卒向けの就職を対象とした広告代理店です。僕が就職する年は、まさにインターネット就職のはしりで、まだまだダンボールいっぱいの紙束は届いていましたが、先進的な企業は説明会登録も結果もインターネットを使っていました。
 リクルートも、その時期に思い切ってインターネットに舵を切ったところ「新卒部門の売上は1/5になった」そうですが「現在では元の倍になっている」とのこと。そのため「ネット化は大きなリスクがある」としながらも「Web2.0化はどんどん進めたい」と言われていました。
 今回のSun × RECRUIT Mash up Awardも並々ならぬ意気込みを感じます。これ次回以降もあるだろうし、グレードアップも期待できそうです。

 それからfeedpathの小川さん。IT企業とWeb2.0という主題で「feedpathのコアは1人が1ヶ月で作った。でも、その価値が1人月(100万円)というわけじゃない」という事実を挙げて「人月ビジネスとは価値感がまったく異なる」と言っていました。ただ、FeedPathのビジネスモデルは?という問いかけには「いくつかアイデアはあるがトライの段階と思っている」とのこと。

 栗原さんは「システムには剛の部分と柔の部分がある。剛の部分は絶対になくならないし、引き続き重要だが、柔の部分については、もっとWeb2.0的なアプローチを試すべき」という指摘。ただし、この価値観にSIerが付いてくるのは時間がかかりそうです。実体は「ちょっと前にITベンダーに向かって、この話をしたら『システムをいい加減に作れとはなんだ』と怒られた」というところ。
 指摘としてなるほどだったのは「剛の部分はダウンしないのが当たり前の世界。差別化要因とはならないのでは」ということ。これはライフサイクル イノベーションで言うところの"非ミッション・クリティカルなコンテキスト"ということですね。そして「差別化できるのは柔の部分。より変化に適応し、柔軟であれば差別化に寄与する」ということです。


 全体を通じてですが、SUNが主催するWeb2.0カンファレンスということからかスーツの人が目立ちました。年齢層もちょっと高め?話についてきている人が何人居たのか不安でした。
 Web2.0とビジネスを真面目に議論する場というのは、ほとんどないので非常に貴重な会だと思います。これこそJavaエンジニアやSIerの人にこそ参加していただきたいですね。次回以降も期待しています!


6/21 追記:資料のダウンロードができるようになっています。
http://jp.sun.com/web2.0/events/

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2006年06月16日 17:00に投稿されたエントリーのページです。

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