« Spring Framework Update@JavaOne2006 | メイン | JavaOne2006報告会(6/8) 「JavaOne2006で感じる、多言語化するJavaVM」 »

SOAフォーラム2006講演記録

 日経BP主催のSOAフォーラム2006に参加して【特別講演】「Web2.0から学ぶSOAの本質」というお話をしてきました。講演資料はこちらからダウンロードできます(PDF)

 内容ですが、Web2.0の動きをにらみつつ、SOAを含めてこれからのITビジネスへの問題提言に近い話をしました。他のセッションはSOAの話をしていたので、だいぶ違う雰囲気になったと思います。

 他のセッションも少し聞いたり、資料を見たのですがつまんないです。はっきり言って(あれ、講演に招かれているのに、こういうことを書いちゃいけない!?)。


SOAを語る難しさ
 SOAの必要性や技術については既に十分な情報があります。しかし一方でSOAの導入が進まないのは、SOAそのものよりも、SOAを利用すべきビジネスがないことにつきます。
 SOAはビジネスの変化に適応することを目標としていますが、そもそも適応できるように設計されていなければ変化することはできません。これは組織論とまったく同じことです。ですからコンサル系の方も、SOAは技術の問題ではなくビジネスの問題と繰り返されていました。

 結果としてセッションの内容はコンサル系の人が概念論、ベンダー系がプロダクトというぐあいで、ユーザーにとって明確な納得が得られるような内容になっていません。必要な情報であることはよく分かるのですが、なんというか不明瞭ですよね。

 僕の内容がいいとか、そういうことではなくて、SOAは本当に良い概念なのでちゃんと正しく伝わないのはまずいです。僕も含めて、コンサル系もベンダー系も、分かる人に聞いてもらうだけではなくて、分からない人に聞いてもらえる方法を考えないといけませんね。


Web2.0からSOAを語るということ
 そういった中でWeb2.0からSOAを語るのは分かりやすい方法かもしれません。Web2.0から話を始めると具体的なアプリケーションやビジネスモデルを見ることで「技術ではなく概念」「ロングテール」「ユーザーは共同開発者」といったWeb2.0のユーザ中心概念を理解することができます。

 一方でWeb2.0とSOAが技術アーキテクチャが似ているという指摘を行っておきます。

 そして、ユーザー中心という概念は企業でも重要であり、そこから業務アプリを構築するためにはSOA技術が定義しているセキュリティやトランザクションやフロー管理が必要であると続けるわけです。

 ついでにWeb2.0の技術がエンタープライズでも使えちゃうし、圧倒的に低価格という事実をぶつけて関心を引きます(SalesForce.comだけでなく、Google Mapsを業務システムとして活用している事例は思っているより多そうです)。

 最後にサービスやユーザー中心になることで、これまでのプロダクト販売・人月販売でビジネスになるのですか?という問題提議をして終わります。

 というわけで、内容自体は興味をもって聞いていただけたように思いました。


 が、最後のシメがだらだらしてしまって反省大です。デモを短めにしてしまったので、時間が余ってしまい、あせって余計なことをしゃべってしまいました。うーん。いかんです。それ以外は進め方など、それなりに制御できていたと思います。まだまだ修行が必要なようです。

 というわけで感想等ありましたら、お寄せいただけるとうれしいです。


 なお講演のレポートは、雑誌では日経コンピュータ、日経情報ストレテジー、日経システムズ、日経ソリューションビジネス。サイトではIT Proに掲載されるようです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.arclamp.jp/mt33/mt-tracback.cgi/1580

この一覧は、次のエントリーを参照しています: SOAフォーラム2006講演記録:

» 【セミナー】SOAフォーラム2006 (日経BP社主催) 送信元 ITアーキテクトのTaliesin(タリアセン)
ITアーキテクトを目指すためには、  「EA(エンタープライズアーキテクチャ)」 及び  「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」 の2つの方法論をしっかりと身に付けねば!! というわけで、 本日は、日経BP社主催の 『SOAフォーラム2006 』 に参加してきま... [詳しくはこちら]

コメント (3)

SOAフォーラム2006は、とても楽しく拝見させていただきました。さりげなく関係者席ぎりぎりのところに座って。

とある企業のエンジニアとして働いていて、Web2.0的なアプリケーションをどのように既存ビジネスをしているお客さんに提供していけるのか。必要とされているものは何なのか。作り手として面白いものを提供できるのか。を考えています。

SOAとWeb2.0の話、google Mapをなぜマッシュアップしたのかというお話で、「ただ純粋に作るのが楽しかったから」というのはとても共感しました。

私はただ純粋に作るのを楽しんでこそ、いいものができると信じています。やはり、作り手がつまらないと思っているものは、平凡なものになってしまいます。

では、いかにそういう環境を仕事の上で作っていけるのか。どうビジネスにしていくのか、お金の問題:人月問題にも関連してくるかと思いますが。いろいろ古い壁を壊していかなくてはいけないのかもしれません。

ちなみに、SOAについては不勉強で、ほかのセッションはあまり楽しめませんでした。。SOAちゃんと概念的に理解できるようにすこし調べてみようと思います。

タリアセンです。
「これまでのプロダクト販売・人月販売でビジネスになるのですか?」という問題提起は、私自身、まさにその限界を痛感しているところです。
梅田望夫氏の『ウェブ進化論』でいうところの、「こちら側・信頼なし」のボックス(大組織の情報システム)に携わっている一員として、実ビジネスへのSOA適用を推進していきたいものです。

sakuramateo.さん。
Web2.0では「提供側が面白いと思って作っている」というのは大きいでしょうね。自分が欲しいものだという時点で、ユーザーが1名は決まっていますからね。
そういう環境を用意するためにやるべきことは多そうですが少しずつでも進んでいきたいものです。

タリアセンさん。
皆が痛感しているのに変わる気配がないのですよね。うん、いろんな取り組みを推進していきたいです。


ようは、"前へ"ってことで(w。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2006年05月27日 17:56に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「Spring Framework Update@JavaOne2006」です。

次の投稿は「JavaOne2006報告会(6/8) 「JavaOne2006で感じる、多言語化するJavaVM」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.
Powered by
Movable Type