僕は変な世界観を持っているようです。自分自身というのはデカルトの「我思う、ゆえに我あり」というオブジェクトではなくて、"他"とのインタラクションによって生まれている凹的なものなのだと思います。他というのは、他人でもあるし環境そのものでもあるし。
例えるならドーナッツの穴。ドーナッツにリングがあるからこそ、ドーナッツの穴が存在しているのです(世界はドーナッツのように有限だとは思わないけど)。
ま、そんな事はどうでもいいのですが。
で、脳が世界をどう解釈しているのか?というのに興味があります。脳の働きというのは実に複雑で、それを知るためにはハックしてみればいい。
ネットでも話題になりましたが、Ted Adelsonが作った、どうしても同じ色に見えないというやつ。このサイトは、それのFlash版です。Question1やQuestion2を押したときにポイントされる2箇所の色は実は同じもの。黄色の枠が表示されると同じ色であるがはっきりわかります。
人間は、そのものの光学的な色ではなくて、周りにある色や影やモノを考慮したうえで、相対的に色を認識しているのです。しかも、それは経験によっても培われます。
だまし絵といわれる錯覚も同じこと。なぜ錯覚が起きるのかというと、これは当たり前の話で目の構造が2次元の映像でしか世界を見ていないから。
でも僕らが世界を3次元で認識できるということは、脳の中では2次元の映像を3次元に再構成する機能が働いているのです。この機構をハックすると錯覚を起こさせることができます。
この種のことは視覚だけではなくて聴覚や運動にもあります。止まっているエスカレーターを歩くとキモイとか。
MIND HACKSという本には、そんな100のハックが載っています。視覚、聴覚、運動、記憶などなど。よくまとまっていて、かなり面白かったです。
こういうのを読むと改めて他との関係に思いを馳せてしまいます。アフォーダンスでも、クオリアでも良いのですが関係にこそ本質がある。イデアのようにモノが主体ではないのですよね。最近は何を話していてもそこに話題が帰ってくる気がします。
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コメント (2)
はじめまして。"Mind Hacks"訳者の夏目と申します。拙訳をお読みいただき、ありがとうございます。
読んでいただいた方の感想はいつもとても気になるのですが、こちらのブログで本当に嬉しい感想に出会えた気がしました。何というか、私自身が"Mind Hacks"の読者の一人でもあるので、同様の感想を持つ方に出会えた喜びも感じます。
「ドーナッツの穴」のたとえ、非常によくわかります...。
投稿者: Natsume | 2006年05月14日 13:02
日時: 2006年05月14日 13:02
夏目さん、はじめまして。アークランプのyusukeです。
夏目さんにコメントを頂いて、改めて思ったのですが訳いいです!というか、自然に読めてしまうので良いということに気付いていなかったことに、気付きました(w。
> 同様の感想を持つ方に出会えた喜びも感じます。
ハックという観点が非常に面白いですよね。難しいのは最初だけで、あとはサクサク読めてしまいます。日常で体験していることで発見があるので新鮮な驚きがあります。
電車の中で本を近づけたり、遠ざけたりして、怪しい人になりながら楽しんでました。
> 「ドーナッツの穴」のたとえ、非常によくわかります...。
そうですか(w。"他"以外が自分で、その境目を毎日探しているのだと思います。自分を知るためには他と対話・会話することが重要なのだなと。この本を読んで改めでそう感じました。
これからのご活躍も期待しております!
投稿者: yusuke | 2006年05月14日 23:05
日時: 2006年05月14日 23:05