この高田明という人は、テレビであれほどまでに電化製品やパソコンの魅力を語っておきながら、不思議なほどに物欲というものがない。「モノ自身にはあんまり興味はないですね」
高田社長のメッセージは、明快だ。モノ自身へのこだわりではなく、モノを媒介にして、いかにわれわれの生活を豊かに楽しくできるのかということなのである。マニアックにモノを愛するという発想はそこにはない。確かにジャパネットたかたの通販番組やコマーシャルフィルムを見ていると、「どうやってモノを使うか」というメッセージが前面に打ち出されていることがわかる。
「メーカーの打ち出す新機能ってのは消費者を見ている部分ももちろんあるけれど、それと同じぐらいにライバル社を見ている部分もある。他社との競争の中で、他社に負けないような高性能をアピールしてるんです。だから実際に必要のない高性能へとどんどん走っていってしまう。だからテレビで紹介する時に、そこをわかりやすい言葉に置き換えることが大切だと思います。カタログの最後のページにしか載っていない小さな部分を、頭に持ってきて解説することもありますね」
何度も繰り返されている話ですが、利用されるシーンを想定してマーケすると。そういう意味では、通販番組がうまく消費者を見ているのかなと感じる。特に、たかた氏に物欲がないからこそ、変なこだわりなく紹介できるのだろう。
でも、いろいろノウハウがあるはず。そもそも、想定する消費者層も広いだろうし、アピールポイントは非常に難しいはずである。たとえば、時間帯でアピールポイントを変えたり(深夜だと技術よりとか)とかするのだろうか?地域別とか。
ライブの通販番組は面白いだろう。どっかのテレビ番組でライブ通販の特番をやっていて、分単位で電話数と成約数を見ながら、微妙に内容を変えたり「残りわずか」を出すタイミングを考えたりしているのを見たことがある。たとえば、電話が殺到しすぎて、商品が足らなくなると困るから、終わり方なんてかなり難しい。
ソニーが、ソニーマーケという会社を作って、製造を販売を分けたけど、こうった考えの表れだろう。製造部門に近い人が作ると、思い入れが強すぎて変な方向になる可能性が高いからだ。ただ、製販の分離が起こりすぎると、またいけないわけで、ここらへんのバランスが、また難しい。
ソフトウェアの分野では通販番組があるわけではないけど、使うを視点にしたサイトなんて、良いのではないだろうか。
